【報告】2019-20シーズンはホペイロのお仕事をお休みしています

こんにちは、スペイン在住ホペイロのほぺまゆ(@Jope_Mayu)です。
今回はちょっと個人的な報告なのですが、
タイトルの通り、2019-20シーズンはホペイロのお仕事をお休みしています。
シーズン開始からかなり時間が経っての報告となってしまい、申し訳ありません。
色々と不確定なことが続き、このような時期になってしまいました。。
そもそも著名人でもないのに、きちんと報告するほどでもないかもしれませんが、応援してくださっている方々のためにも伝えさせて頂きます。
今回はまとまりのない乱文になってしまいますが、これまでの経緯や自分の考え方の変化など、思いのままに綴ろうと思います。
正直あんまり読んでほしくないな〜なんていう本音もありますが、1年の締めにすっきりさせる意味でも記しておきます。
単身スペインへ来てサッカークラブで働くまで
わたしは2016年の秋に会社員を辞めて、スペイン語も英語もできないまま単身スペインにやってきました。
その理由はホペイロとしてキャリアを積みたい、サッカー界で働きたいという夢でした。
とにかく会話ができなければ始まらないので、渡西して最初の半年はスペイン語の習得に集中。
なんとか会話ができるようになった頃、スペインのサッカークラブへ直接訪問し、直談判で働かせてほしいと頼んでまわりました。
やっとの思いでアシスタントとして入らせてもらい、その次のシーズンからはユースのスペイントップリーグのチームに就かせてもらうことに。
その後昨シーズンはコーチとともに移籍し、別のクラブで活動をしていました。
知り合いもいない中、単身でやってきたわりにはすごくいい経験をさせてもらえたと思っています。本当に感謝しかありません。
スペインでの生活は決してたやすいものではなかった
昨シーズンの終わり頃、来シーズンはどうしようかと考えていました。
どこのクラブ、チームに属するのか、そもそもサッカー界で来シーズンもやっていくのか
と自分に向き合ってきました。
というのもわたしのスペインでの生活はサッカー1本で成り立つわけでもなく、サッカーでの収入なんてほんのわずか。
(ホペイロ(用具係兼マネージャー)という仕事にもかかわらず周りの人たちの優しさで他の監督やコーチと同じように頂いていましたが、それでもお小遣い程度のわずかなものでした)
それに加えて学校にも通っていたので、サッカー(2チームかけもち)・学校・生活費を稼ぐための仕事、という3つを絶え間なくこなしていく日々。
スペイン語・英語の勉強もしなきゃ、なんて考えているとさすがにやることが多すぎて、いっぱいいっぱいの状態でした。
スペインで暮らしているときくと「キラキラした海外生活」をイメージしがちですが、決してそんなことはありませんでした。
サッカーの夢を追うことも大事だけど、それ以前に生きるためのお金を安定して稼いで生活していける基盤がほしい。
プライベートの大切な人たちとの時間も確保したい、少し余裕がほしい。
生活の基盤ができたときに、また改めてサッカー界でがんばればいいのでは。
そんな風に思いました。
会社員のような安定した給料がもらえるわけではなく、これから生きていけるのかな?という漠然とした不安。
異国の地で1人という不安。
スペイン語・英語ができないときの悔しさやもどかしさ。
友人と会っている時間も「仕事しなきゃ…」と考えてしまう申し訳なさ。
日本にいる友人が結婚や出産と人生の歩みを進めていく姿を見る焦り。
両親を安心させられていない申し訳なさ。
……色んな感情がわたしを追い込んでいました。
それに加えてこれまで2シーズン、一緒に戦ってきた心友とも言える監督が有名クラブのプロジェクトで、スペインを離れることに。
お互い不完全な部分を補い合い、二人三脚でやってきた監督がいなくなるのはかなり大きな出来事で、来シーズンの想像ができなかったこともきっかけの1つでした。
わたしのサッカー以外のもう1つの夢
サッカーのお仕事を休もうと思った背景には、わたしのもう1つの夢が関係しています。
サッカーの夢とはまた別に、普通の、平凡な、女性としての夢。
結婚してバージンロードをお父さんと一緒に歩き、
子どもができて幸せな家庭を作る。
両親に孫と遊んでもらう。
そんなよくある光景がわたしにとってはすごく大切で。
将来の理想像を描いたときに、切ってもきれない部分でした。
日本を出てスペインへ渡る3年前はそんな風に思っていなかったかもしれません。
若いうちにサッカーの夢を追って行動にうつす、それが最初にありました。
大切な両親の想いも振りきり、スペインでの生活を始めました。
おそらく今わたしが23歳とかだったら、サッカーのことだけを考えて生活を続けていたかもしれません。
しかし28歳になり、女性としての夢を現実的に考えるようになったとき、このままではダメだと強く思うようになりました。
今のままきつい生活を続けて、家庭を築けるのか?母親になれるのか?
以前ホペイロになりたいと日本のサッカー関係者に話したとき、「女性はおすすめしない」と何度も言われました。
肉体労働だし、拘束時間も長い。先の予定も決まりにくい。
将来子どもを抱えての両立は難しい。
もちろん両立できないことはないけど、色んな人のサポートが必要になり、色んな犠牲も強いることになる。
旦那さんにかなりの負担をかけてしまうかもしれないし、子どもがいつも誰かに預かられっぱなしになってしまうかもしれない。
それはわたしの理想とは少し違う。。
以前はそんなの関係ない!ホペイロになりたいんだ!問題が近づいたときに考える!と思っていましたが、
年を重ね現実的に考えるようになるにつれ、考え方が変わってきました。
家族を大切にする文化をもつスペインに住んでいるからか、家族との時間も確保できるようになりたいと思うようになり。
周りにいる大切な人たちを愛していく生き方がしたいと思ったのです。
そもそも大切な人たちというのは自分の将来の家族やスペインにいる友人たちだけではありません。
遠く離れた日本にいる家族や友人だってもちろんそう。
もし今の状態で家族の身に何か起こったら?お父さんやお母さんが体調を崩してしまったら?
海外に住んでいることが原因で、彼らのそばにいてあげられなかったら、今後すごく引きずってしまうんじゃないか。
仕事の関係で帰国が2,3日遅れてしまったり、日本に帰れても数週間しかいられなかったり。
そう考えるとなんとか早めに、場所を選ばずに自分で稼げる方法を身につけておきたい。
スペインと日本を自由に行き来できるようになりたい。そう思うようになりました。
普通の生活を営むことの幸せ
サッカーの夢1本に絞るのではなく、理想の生活スタイルも含めて考え始めたら、自分の人生に深く向き合えるようになった気がしています。
サッカーのトップレベルで活躍している人たちをみると、すごいなあとも思うけれど、いまのわたしには必要のない部分かなとも思うのです。
自分の満足のいく生活が送れて余裕が出てきたときに、またサッカー界に携わるお仕事にチャレンジしていけたらいい。
そんな風に自分らしく自由に人生を紡いでいけたらいいなと。
自分の未熟さや力のなさをこうして表にすることは抵抗がありますが、心の中の想いを吐露してまた前に進んでいきたい。
うまくいくかはわからないし、また路線変更して日本帰って就職します!なんてこともあるかもしれませんが笑、いまのわたしの想いについて報告させて頂きました。
ブログやツイッターなどを通して、スペインでのホペイロ活動について応援してくれていた方々には、本当にすみません。
このようながっかりさせるような内容を、本当に申し訳ありません。
これを読んで、
「なんだ、ほぺまゆっていう奴、大したことないな。」
「所詮その程度の気持ちだったのか」
と思われてしまうかもしれません。
離れていく人がいるかもしれません。
でも、それでもいいと思っています。仕方のないことです。
この内容を表にすることは怖さもありましたが、これが今のありのままのわたしなのです。
有名クラブで働いている!
有名クラブのスクール出身!
プロサッカーの世界で活躍している!
そんな誇れるような肩書きも実績もありません。九州の田舎からやってきた普通の女性です。
しいて言えばよく笑うくらいです。本当に大したことはありません。
尊敬する父がよく
「まゆ、普通がいちばんだ。普通に生きているだけでいい。」
と言っていました。
おっきな夢を追いかけるのも良いですが、今では普通の生活を営むことの幸せを痛感しています。
スペインで暮らしているというだけで普通から少しずれているのかもしれませんが、
ひっそりと大切な人たちを愛でながら自分の生活を築いていけたらと思っています。
サッカーの現場での仕事は少し離れますが、ブログやSNSなどで変わらず発信していく予定なので、ぜひちょくちょく目を通してもらえたら嬉しいです。
乱雑でまとまりのない文章になってしまいましたが、読んでくださりありがとうございました。
Muchas gracias por leer♡